Summary
太陽と月と地球。
古来より対極をあらわすメタファーとして語られてきたこの3つの天体が、まもなく一直線に重なる。
ここに現代的な寓意を読み解きたい。
コペルニクスがかつて語った「地球は太陽を中心に回転している」という言葉に、大きな価値基準の起点を見出せるとすれば、それが近現代の科学と市場原理を重視した “ 超客観 ” 的社会システムを構築したと言える。
一方で、その果てに誕生したソーシャルな社会では、多様性の価値基準、つまり個の欲求や無意識、アニマを基にした “ 超主観 ” 的価値基準が再び屹立してきた。
この二律の相克が、私たちの行動規範に大きな矛盾を与えているのではないだろうか。
そして、長い歴史の果てに邂逅する、この二律の “ 中間 ” に新たな価値基準を立脚する。
このイメージを雄大な日食に見立て作品化することで、対峙させた二律背反の絵画の間に立つ鑑賞者の視点は「Social Eclipse」のメタファーとして成立する。
詳細はこちら