「概観効果 -オーバービュー・エフェクト-」
宇宙飛行士たちが地球を外から見ることによって地球全体の相互な結び付きを実感し、人類のあるべき姿に想いを馳せる特別な感覚。
しかしながら、地球上に暮らす私たちの多くは未だにこの感覚にリアリティを持つことが難しい日常を送っている。
宇宙時代に真の”地球人”という共創アイデンティティを獲得するために、私たちが持つべき感覚こそ、このオーバービュー・エフェクトではないだろうか。
2023年3月、国際宇宙ステーション(ISS)に送られる野村初の宇宙アート作品「ほしの姿観」(※通称 PION Plate)は、きぼう実験棟外部の曝露施設へと取り付けられ、数ヶ月間、放射線や強い紫外線が飛び交う宇宙空間に晒された後に、再び地球へと戻ってくる"宇宙を経験した”史上初のアートピースとなる。
野村はこの機に宇宙と地球を繋ぐことで地上にいながらにしてオーバービュー・エフェクトを世界中の人々と共に体感できるようなアートプロジェクトを敢行する。それが「PION Plate と LoGlobe Tour」である。
★このプロジェクトページ内で随時進捗をアップデートしていくので、乞うご期待ください。
PION Plate


「ほしの姿観」(※通称PION Plate) と題したこの作品は、一辺68mmのアルミプレートの両面に特殊なレザー加工が施され、表と裏を重ね合わせて一つのイメージを結ぶ設計となっている。
広く宇宙へと向けられたオモテ面には私たちが好奇心や冒険心、探究心によって進歩させてきた”文明の目”が刻まれ、宇宙から地球を見下ろすウラ面には、そうした私たち人類がどんな存在であり、いま地球上でどのような活動を行なっているかを見つめる”内省の目”が刻まれている。
この二つの視線が重なり合う”あわいの境界面”を野村はPION(パイオン)と呼んでいる。
LoGlobe Tour

PIONプレートは全部で5つ。古代から宇宙の基本的な力として哲学されてきた5つのエレメントと(火、水、大地、大気、宇宙)それを象徴する5つのプラトン立体(正四面体、立方体、正八面体、正十二面体、正二十面体)をモチーフにして展開される。プロジェクトのスタートは正十二面体が表す”宇宙”を象徴する場所=国際宇宙ステーション(ISS)へ一枚目のプレートが送られる2023年3月。そこからこのプレートが地球に帰還するまでの数ヶ月間、野村は自らの手で地上の残り4つのエレメントを象徴する場所へ、同じコンセプトが刻まれたプレートを送り届ける旅に出る。
これらのプレートにはGPS発信機が取り付けられており、銀河内を高速で旅する太陽系と地球(Globe)の時空間ログ(Log)を刻み続ける。 宇宙誕生以来の最果てである”今ここ”を作品に宿すのだ。
プレートに刻まれたアウラから私たちは、私たち自身の存在を俯瞰し、再確認し「愛」という力で世界80億人の境界線を無くし、PION(重ね合わせ)していく旅に出るのである。
それが「PION PlateとLoGlobe Tour」である。
UNIVERSE|宇宙
正十二面体
2023年3月14日午後8時30分(現地時間)「UNIVERSE|宇宙」のPION Plateはフロリダのケネディ宇宙センターからSpaceX社のファルコン9ロケットでISSへと打ち上げられ、きぼう実験棟へと送られた。

NASA公式の打ち上げ中継はこちらからご覧いただけます。
3月16日にはISSへのドッキングに成功。こちらから緊張の瞬間を体感ください。
1日16回、90分で地球を一周している国際宇宙ステーション(ISS)の現在位置。
この軌跡が宇宙のエレメントのログとなる。
EARTH|大地
CUBE
3月11日にニューヨークを出発し、フロリダから「UNIVERSE|宇宙」プレートの打ち上げを見送ったLoGlobe Tour カーは他の4つのプレートを乗せてワールドトリップの旅を開始。各エレメントプレートを地球上の象徴的な場所へと送り届ける。「EARTH|大地」プレートはこの車両のルーフに取り付けられて北米大陸という広大な大地を野村と共に経験し続けている。



各プレートにはGPS機器が取り付けられており、日時と座標が記録される。今回2003年製の古いホンダ車をDIYでカスタマイズ。ルーフにソーラーパネルを設置し、Starlinkの衛星Wi-fiを完備。Sonyで20年かけて開発され、現在MUSVI株式会社で運用されている次世代テレプレゼンスシステム「窓」を特別仕様で助手席に配置。世界中のどこにいても窓を通じてこの旅に相乗りできる。他にも後部座席に3Dプリンターやデスク、世界最小のスタジオシステムを組み込んだ唯一無二のツアー車両となっている。

FIRE|火
TETRAHEDRON


WATER|水
ICOSAHEDRON

ナイアガラの滝や五大湖、カナダのマニトバ湖などを経由してロッキー山脈の雪解け水を体験した「WATER|水」のプレートは7月7日に最終目的地であったカリフォルニア大学サンタクルーズ校の海洋研究所へ到着。この研究所でバイオロギングの手法を用いて北ゾウアザラシを研究するロクザンヌ・ベルトラン博士と安達大輝博士の協力を得て、今シーズンに研究対象となっている一頭のゾウアザラシのGPSデータを水のプレートのログデータとして提供いただいた。このメスの一頭は現在太平洋の大海原を毎日単独で泳ぎ回っている。
AIR|大気
OCTAHEDRON
このプロジェクトはNFTアートを通じて共に旅する体験を皆さんと共有しています !


太陽系と地球が広大な宇宙を旅した時空ログをこのプレートに埋め込み、ログをNFT化することで、地球にいながら多くの人がオーバービュー効果を体験できるNFTプロジェクトも同時展開。
ONBDをコラボレーターとして、2023年の春分の日から、秋分の日まで半年間。地球と宇宙の”いまここ”を宿す5つのプレートのログをコレクションする壮大な宇宙アートプロジェクト。衛星ネットワークシステムや次世代テレビ映像システムを搭載した専用車両を使ったロードトリップで宇宙や地球を感じる旅をPION LoGlobe NFTを通じて共に体験しましょう。
本プロジェクトの活動資金の一部はクラウドファンディングによる支援によって賄われています。 以下に企業協賛枠にご賛同いただいたみなさまをご紹介します。

MAP U株式会社
組織開発、人材育成を中心にした戦略人事領域の経営コンサルティング。個人と組織の関係性の進化を目指した自律分散型の組織を探求しています。 企業の経営支援だけでなく、起業家やアーティスト等のパーソナルコーチングや、大学等の教育機関におけるキャリア教育やリーダーシップ開発の提供に加え、ヨーガ療法による心身の健康促進も支援しています。

MUSVI株式会社
いのちをちかくする「窓」
さらなる活動を展開するための寄付金を募集しています。
プロジェクトにご賛同いただいた方はぜひPION UNITEDにご参加ください。