世界をとらえる、秘密をのぞく、次元を越える、だまされてみる?
あるいはレンズと鏡、そして技術革新と新視覚
現代は膨大な視覚情報が溢れている時代です。それらを「見る」ための器具として欠かせないのが、「めがね」です。視力を補うための装置であると同時に、「レンズ」もまた広義の「めがね」として、ミクロやマクロの世界を可視化したり、写真や映像となって、私たちに新しい世界観を提示してくれます。また、「色めがね」「おめがねにかなう」などの言葉があるように、「めがね」 にはものを見る際のフィルターといった意味が付されることもあります
本展では、江戸時代後期の日本に視覚の革命を起こした、西洋由来の遠近法やレンズを用いた「からくり」にはじまり、列車や飛行機といった近代交通機関がもたらした新しい視覚、戦後から現代に至る目覚ましいサイエンス、テクノロジーの発展とともに変貌してきた視覚表現の軌跡を追います。あわせて、人類の普遍的な欲望である「秘められたものを見る」、 「見えないもの見る」ことの試みについても考察します。
本展は、「ロボットと美術」展(2010年度)、「美少女の美術史」展(2014年度)に続く「トリメガ研究所」企画の第3弾、最終章として「めがね」をキーワードに、江戸時代から現代までの「みること」に対する人々の飽くなき探求の営みをたどる視覚文化史展です。
青森県立美術館
平成30年7月20日(金)〜9月2日(日)
島根県立石見美術館
平成30年9月15日(土)〜11月12日(月)
静岡県立美術館
平成30年11月23日(金・祝)〜31年1月27日(日)
【関連イベント】
島根県立石見美術館(グラントワ)の会期中、作品解説や科学者との対談に参加いたします。
◯アーティストと旅する美術展
益田市ゆかりのアーティスト3名による作品解説。
9月15日(土)11:00 – 12:00
参加アーティスト:大畑稔浩、野村康生、平川紀道
参加無料/申込不要(島根県立石見美術館展示室前集合)
*企画展観覧券またはミュージアムパスポートが必要
◯科学×芸術 対談 「見えない世界を見たい ―サイエンスとアートの挑戦」
身体の内部を見せるバイオイメージング技術に取り組む科学者と、肉眼では見えない世界を描く画家の異分野コラボレーション。
10月13日(土)14:00 – 15:30
出演:曽我公平(東京理科大学基礎工学部教授)、野村康生(本展出品作家、益田市出身)
会場:島根県立石見美術館講義室/入場無料/当日先着40名
協力:科研費新学術領域「レゾナンスバイオ」
めがねと旅する美術展に出品
20 Jul 2018
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